温川温泉(Nurukawa Spa 


施設名 温川山荘
場 所 青森県平川市切明字津根川森国有林
源泉名 温川温泉
泉 質 ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉
温 度 58.0℃ pH 溶存成分総計 1,369mg/kg
(Na 298mg, Ca 106mg, Cl 260mg, SO4 477mg, CO2 16.1mg, H2S 0.2mg)
お湯の様子 無色透明,弱こげ硫黄臭,微硫黄味+微塩味,かけ流し,加水あり,適温
料 金 500円 営業時間 12:00〜17:00

平成26年8月20日で営業終了となりま した。看板だけ電気がついているのですが、中は真っ暗でした。(8月21日夜通過)


 国道102号線を十和田湖方向へ向かい,冬季閉鎖になる手前にある秘湯を守る会に登録している宿。まわりの集落がひっそりしているため一軒宿の温泉旅館というイメージ。以前は国民宿舎ぬる川という施設もあったがそこもずっと昔に廃業してしまった。浅瀬石川にかかる吊り橋を渡ると雰囲気が抜群によい旅館入口が見えてくる。正面は改装してきれいになっているが,宿泊棟などは昔のままの造りで結構年季が入っている。男女別の内湯が1つずつと,混浴露天風呂がある。

 内湯は旅館の奥の方にあり,小さめの浴室は昔ながらの造りをしていて,1/4円を長くしたような浴槽の周りに板張りの床が印象的で目を引く。お湯からほんのり硫黄臭と甘いにおいをミックスしたような香り(焦げ硫黄臭?)が香る。味も塩味と硫黄味をミックスしたような味がして,適温に調節されてかけ流されている。浴室,浴槽のサイズといい,お湯の香りといい,お湯の柔らかさといい,どれをとっても極上 な気分を味わえる。ここはじっくり浸かるにはとてもベストな湯でしょう。湯上がりもさっぱりで,とても気持ちいいです。
 混浴露天風呂に行くためには,内湯から着替えて,玄関まで戻る必要がある。玄関の脇にある木の階段を下り,露天風呂に行くと,脱衣所が男女別だが浴槽は混浴になっている味わい深い露天風呂がある。また,そのお湯の廃湯を使った小さな露天風呂もあるが,そちらはあまり人気が無い。さて,この露天風呂には源泉が2種類注がれていて,片方は内湯と同じ焦げ系の硫黄臭が香り,もう一方は新鮮な硫黄臭がした。全く違う2つの源泉のブレンド湯に水が加水されており,適温に調節されている。この硫黄臭がするお湯は飲んでも美味で,とても気に入りました。
 温川温泉はほとんどが自噴泉(統計では8本中7本が自噴泉)で,しかも温川山荘だけで3本ほど源泉を所有しているらしいです。まだまだ奥が深い温川のお湯を確かめるためにぜひとも再訪したいものです。

H18/6/24

  
こちらの吊り橋をわたるとそこに秘湯を守る会旅館がある。   内湯は独特な板張り床が特徴。 雰囲気抜群の湯口と浴槽。焦げ硫黄臭がうれしい。

  
この階段を下りていくと混浴露天がある。20:00〜21:00までが女性専用タイムになる。    露天風呂の中にある台。おもわず日本酒が欲しくなる。

  
こちらが湯口その1。硫黄臭がはっきりします。硫黄味も感知できます。  こちらの湯口がこげ硫黄臭がする湯口。   脱衣所の隣にある小露天風呂。


 知人の旅行に便乗して温川山荘に宿泊しました。1泊朝食付き8000円というちょっと高めの設定ですが、ゴールデンウィーク中だし秘湯会の宿だし…無難な値段でしょう。

 夕方に宿へ到着し一通り宴を終えた頃、いよいよ湯浴みタイムです。個人的に好きなのは美しい内湯です。こちらを後の楽しみに取っておき、まずは露天風呂へ向かいました。小雨が降る中、混浴露天のメイン浴槽に体を埋めると、心地良い硫黄臭がふんわりと鼻の奥に入ってきました。浴槽の底はヌルヌルした感じがあり…。これだとお客さんが転倒するのでは?と心配になりました。気を取り直しいざ内湯へ。一言で表現すると「内湯サイコー」といったところでしょうか。硫黄臭は無いですが、芒硝系の温泉の香りがとても良いし、ピリッとした熱さがまた堪らないのです。何度入っても体の汗がサッと引くところも良いです。次の日の朝も、露天に行かずここの内湯で1時間程度まったりさせてもらいました。
 朝食は宴会場でとりましたが、なぜか入り口は「お手洗い」という札が…?また謎が一つ増えました。

 全体的な造りは古い建物なので、新しい施設を臨んでいる方には不向きかもしれませんが、山奥の昔ながらの一軒宿で、内湯の風情をお望みなら、ここの旅館はもってこいでしょう。個人的には大好きです。泊まる機会を作ってくれた知人に感謝です。

H23/5/4泊

  
深夜の内湯。ひっそりとかけ流されているお湯を独り占めです。    相変わらずの美しさ。     こちら浴槽の縁。この切れ目からお湯が溢れています。

  
深夜の露天風呂。らんぷ風の電球に照らされた暗い中の湯浴みです。   こちら「こごみ」の部屋。十分な広さでした。   山菜中心の朝食。都会人にはうれしい食事。


 久しぶりに温川山荘に立ち寄ってみました。これぞMTと呼べる温川山荘の内湯に浸かりたくなったからです。(そういえば以前も5月に温川山荘に訪れていますね。)この日は内湯が貸切で、ゆったりとお湯を満喫しました。湯温は41度程度と超適温で、ふんわりと温泉臭が香りました。ゆっくり20分ほど内湯に浸かり続け、今度は露天風呂に向かいます。露天風呂は芒硝系の香りと硫黄系の香りが入り交じった香ばしい香りがプンプン香っていて素晴らしい状況でした。川側にあった小さな露天風呂は大きい露天風呂側に仕切りになる石積みの壁ができていて、一応露天風呂から露天風呂が見えないように工夫されていました。それでも道路側からは丸見えなのですが…。湯温はかなり熱めで、相変わらずぬるぬる床でした。受付の表を見てみると露天風呂の清掃日が毎週水曜日7:30〜(男湯は木曜日、女湯は金曜日)となっていたので、水曜日の午後からが一番快適に湯浴みできそうな感じだ。この次訪れる際は、ぜひ木曜日あたりをねらいたいものです。

H25/5/19


こちらが新しくできた仕切りの石壁。      とりあえず見ようと思えば見えますが(笑)     川側から見た、付け足し露天風呂の図。


 温川山荘が閉館するらしいという情報を聞き、確かめに行って来ました。受付で聞くとやはり閉館は事実らしく、8月20日をもって営業を終了するのだそうです。この閉館のことはあまり広く告知しておらず、ひっそりと閉館を迎えたいという気持ちからなのか、実に静かなカウントダウンになっています。さて、そんな温川山荘ですが、お湯は相変わらず素敵なMT湯でした。露天風呂の床はにゅるにゅるではなく心地よく清掃されていて快適でした。ぬるめの付け足し露天風呂はお湯を張っていません。今度は内湯に行ってみました。ここの湯温はちょうど適温になっており、すばらしい浸かり心地でした。これで最後かと思うとやはり感慨深くなります。閉館1ヶ月前だというのに、結局この1時間近くいた滞在時間の間、男湯の客はただ一人でした。

 8月20日以降は宿主たちは里に下り、ここは無人の施設になるのだそうです。設備的にも老朽化がひどく、再建にかける費用も莫大になりそうな感じがするので、なかなか買い手がつかないと思いますが、いつの日か再建してくれる人が現れることを願ってやみません。

H26/7/29

  
ひっそりたたずむ入り口には張り紙すらありませんでした。    内湯は相変わらず美しく、MT湯をたたえています。   湯口も以前のまま、ちょうど良い温度のお湯です。

  
露天風呂の湯口も絶好調です。片方は相変わらずの硫黄臭です。  ランプもどこか寂しそうです。  この看板をはずす日が近い?