エルム温泉(Elm Spa 


施設名 天然温泉 エルムの湯
場 所 青森県五所川原市大字唐笠柳字藤巻
源泉名 エルム温泉
泉 質 ナトリウム-塩化物泉
温 度 59.0℃ pH 溶存成分総計 8,468mg/kg
(Na 3082mg, Cl 4737mg, HCO3 350mg, Fe2 1.3mg, Br 13.9mg, NH4 3.1mg)
お湯の様子 茶褐色透明,塩味,鉱物系アブラ臭,熱め,かけ流し
料 金 420円 営業時間 6:00〜24:00

 五所川原市の郊外にある大規模ショッピングセンター「エルムの街」の裏にあるセンター系浴場。オープン当初は真湯のスーパー銭湯だったのだが、途中から天然温泉を利用するようになり大きく「天然温泉」という看板が見えるようになった。駐車場が広く、市民にとって使い勝手がよいショッピングモールの裏手にあるということでいつも賑わいを見せている。

 鍵付きロッカーの脱衣所を抜けた先に広い浴室が広がる。まず最初にびっくりするのが入ってすぐ右手にトイレがあることだ。脱衣所にトイレがあるのは標準だが、ここは浴室内にトイレがあり、裸足のまま入れるようになっている。ありがたい造りなのだが何か違和感を感じた。
 右手に洗い場、サウナ、水風呂が並び、左側に寝湯、ジャグジー湯、白湯(温泉を濾過したもの)、温湯、熱湯とバラエティに富んだ浴槽が並んでいる。かけ湯浴槽からお湯を掬い、かけ湯をしてまずは熱湯浴槽へ向かった。広めの浴槽に湯口から沢山のお湯が注がれ、かけ流されているのが見える。お湯はうっすら茶褐色透明で、アブラ臭が香っている。口に含むと五所川原でよくありがちなやや濃いめの塩味がする。熱めの浴槽は43度で適温だった。なかなか良い浴感があり、思わずほっと一息ついてしまうお湯だ。そんな気持ちで横に目をやると、ほっとできるベンチが置いてあるのに気づいた。何という嬉しい配慮だろうか。すでにここでくつろいでいるおじさんも(下写真1枚目の右上参照)いる。窓の外には露天風呂スペースもある。何と人が一人もいないではないか。これはと思い、早速露天風呂へ向かってみた。石造りの露天風呂は広めで、屋根も付いている。この日は気温が暑かったため露天風呂の人気が無かったのだろう。それでも風は涼しく吹き付け、ちょうど良い湯温も相まって気持ち良くお湯を味わえた。ここの露天はまったりするにはちょうど良い深さだ。
 さて、露天から浴室に戻ると、水風呂マニアのS氏が水風呂の方を指さしさらにサウナの入り口にある瓶を指さし、グッドサインを出している。S氏がお勧めした水風呂に今まで外れは無い。これはと思い、まずは普通に水風呂に入ってみた。普通に冷たいが水道水よりは温い24度程度の水で、モール系の濃い茶褐色を呈している。無臭で少しツルツルする浴感がある。これはこれでとても素晴らしいのだが、瓶はどうなのか!…瓶に近づくと、瓶の下の床が真っ黒く変色しているのが見える。先ほどの水風呂のほうにはこんな黒い変色は無い。もしや…。強烈なほどの金気臭があるではないか。まるで以前の下田温泉「ゆうらくえん」の水風呂のようにかなりきつめの鉄臭がする。うわぁ、この源泉浴槽も欲しい!と猛烈に思った。ここまで味わったお湯を数えてみると、普通の熱めの温泉、モール系のような水風呂、金気臭の水瓶。3本ではないか!何と贅沢な。この水風呂と水瓶がとても気に入ってしまった。

 今までセンター系だからと敬遠してきたエルムの湯だったがそれは単なる偏見にすぎなかった。今回訪れてみて、市民から絶大な人気を誇っているのがよくわかった。近くにある音次郎温泉、五所川原温泉ホテルもリニューアルし、エルム周辺は温泉乱立激戦区になっているが、どのお湯も個性的で良いから…どこに行くと良いか迷ってしまいそうである。

H23/8/20



ひろびろとした浴槽スペース。さすがセンター系。     こちら適温浴槽と熱め浴槽。濃いめの色がわかりますか?     湯口が2つ並んで豪快に注がれている。


   露天風呂は石造りの庭園風。茶褐色のお湯に光が差し込む。   湯口は石組みのマウンテンタイプ湯口     こちらが水風呂。手をかざすと濃いめの色です。


サウナ前の水風呂全景。主浴槽の源泉よりも濃い色です。    さらに別源泉と思われるサウナ前の水。こちらは金気臭がします。    床はここだけなぜか真っ黒なんです。