谷地温泉(Yachi Spa 


施設名 谷地温泉

場 所 青森県十和田市法量字谷地
<あがり湯>
源泉名 谷地温泉1号泉
泉 質 単純硫黄泉(硫化水素型)
温 度 37.4℃ pH 4.5 溶存成分総計 800mg/kg

(H2S 13.6mg, SO4 412mg, Ca 111mg)

お湯の様子 薄白濁透明,硫化水素臭,ぬるめ,あがり湯槽かけ流し
<下の湯>
源泉名 谷地温泉2号泉
泉 質 単純硫黄泉(硫化水素型)
温 度 39.5℃ pH 5.2 溶存成分総計 732mg/kg

(HS 10.0mg, SO4 359mg, Ca 96mg, Na 46mg, Mg 17mg)

お湯の様子 うす白濁透明,硫化水素臭,足下自噴,やや温め,かけ流し 
料 金 600円 営業時間 10:00〜17:00

 古くからある温泉湯治場で,八甲田高田大岳への登山口も兼ねる。十数年前に国際興業に買収されてからも秘湯の佇まいは残しているが,活気に溢れ,以前のような鄙び感はいっさい無くなった。山間の秘湯風の人気温泉宿といった感じ。国道103号青森と焼山の間,猿倉温泉よりも十和田湖町側で,国道394号との分岐から数百メートル登る。

 もともと霊泉と言われたぬるめのお湯(下ノ湯)と,硫黄分が含まれた白濁の硫黄泉(上ノ湯)の2本の源泉を持つ。混浴だったはずの浴室以外に女性専用もできて,そちらを使うと女性でも 一応2種類のお湯を楽しめる。霊泉の方は足下から自噴しており(左写真参照),ぬるいはずなのにしっかりあたたまる名湯。硫黄泉がかすんでしまうほどのお湯で,いつも温い方はお客でいっぱいである。 上ノ湯と下ノ湯の仕切の下に,飲泉用の源泉だまりがある。このお湯を飲泉すると,しっかり硫黄味がするまろやかなお湯を味わうことが出来る。
 夕方18:30から30分の清掃時間があり,19:00〜20:30まで女性専用浴室が男性用に,混浴浴室が女性専用になるので利用時間を確かめて利用しよう。

上ノ湯,下ノ湯以外にもあと2本源泉があり,そのうちの1本はあがり湯として使われている。)

H16/6/16

  
こちらが自噴浴槽。ついたての向こうが硫黄泉浴槽。   こちらが注がれている白濁硫黄泉。            女性専用の硫黄泉。照明の関係で色が違うように感じる。  


 谷地温泉に久しぶりに再訪しました。今回は平日の夕方,仕事帰りに親子鷹で訪れました。時間がちょうど女性専用タイムだったため,普段女性専用の浴槽を利用した。手前の上ノ湯(熱め)奥の下ノ湯(温め)と並ぶが,足下自噴浴槽の下ノ湯浴槽は混浴とは違ってぶくぶく自噴が見られない。やはりここは混浴浴槽で足下自噴を楽しみたいところ。ちなみに混浴浴室の女性専用タイムは19:00〜20:30。今回は息子が気に入ってしまったため,男女入れ替えの時間に追い出されるまでお湯に浸かっていた。体中に硫黄臭が染みついたのは言うまでもない。仕事帰りにちょいと谷地,というのは遠いがたまに贅沢するにはいいかもしれない。ちなみに谷地の春はまだ遠く,入口付近の雪壁は約4m。帰る時間帯には外は吹雪いていた。さすが八甲田。4月中旬までは夏タイヤで訪れるのは避けたいものだ。

H19/4/2


 自宅から近いはずのになぜか谷地温泉に宿泊することになりました。急遽,関東の友人を青森の温泉案内することになったための措置で,今回は低料金(1泊朝食つき4150円)で利用しました。日帰りだといつも混んでいる霊泉のほうに夜中にじっくり浸かろうという魂胆で泊まったのですが,その野望はもろくも崩れていき・・・。
 普通の旅館だと夜の21時を過ぎると浴室は貸切状態になるはずなのですが,ここ谷地温泉は違っていました。21時過ぎに浴室に行くと,既に霊泉浴槽に6人,上ノ湯浴槽0人という状況で,霊泉貸切という野望は崩れ,しかもその状況が結局10時過ぎまで続きました。源泉湧出ポイントに陣取っていた若い人がずっと独占していたため,そのお方が上がった後に再び1時間ほど,計2時間連続でお湯に浸かり続けました。お湯にじっくり浸かり続けて2時間というのは今まであまり経験が無かったのですが,温いお湯だと本当に気持ち良いですね。谷地のお湯を今まであまりじっくり観察したことが無かったのですが,細かい泡がじんわり体にひっ付いてきます。それを手ではらうと,シュワーっと炭酸のように水面に泡が上ってきます。湯面から漂う硫化水素臭に酔いしれながら至福の2時間浴を味わいました。その後,深夜12時から1時間,早朝5時から30分と,合計3時間半もこの硫黄泉にとっぷり浸かりました。すばらしい夢心地の宿泊になりました。

H19/11/3泊


こちらが今回泊まった本館3号室。こぢんまりしていいです。 朝食はシンプル。必要最低限そろってます。  今まで遠慮していた打たせ湯。内湯の廃湯でした。

 


 平成20年7月26日に谷地温泉が伊東園グループの手によって再建され,営業が再開しました。ちょうど営業日の次の日に息子と温泉に行く機会があり,親子で一緒に訪れてみました。入り口には沢山の花輪が飾られ,営業再開を祝福していました。入り口や内部の看板,建物の外観などは全く依然と変わりがなく,懐かしい感じがしました。変わったといえば入浴料金と営業時間です。大人500円という値段は仕方ないが,子ども450円とはこれいかに…。幼児や乳児設定も無しで子どもは全て450円とのことでした。とりあえず気を取り直して浴室へ向かうことにしました。
 途中に掲げられていた分析表は外され,新しい分析表が届くのを待っているかのようだった。そして浴室へ行くと,今までと変わらない霊泉と上の湯が並んだ造りで,一部の木材が新しいものにチェンジしている以外は全くそのままだった。大きく変わったのが浴室の利用方法だ。今まで混浴内湯,混浴打たせ湯,女性専用内湯だったものが,男性用内湯,女性専用内湯+打たせ湯,と変更になったのだ。営業を再開するにあたって保健所に公衆浴場として届け出るために書類を申請したところ「混浴」「浴室交換」という項目が無いため,そのような設定が認められていないということで仕方のない措置だという。よって,しばらくの間は元湯浴室が男性専用となり,夜中の浴室交換タイムも無しなのだそうだ。女性にとってはあの足下自噴の霊泉浴槽を味わえなくなったというのはかなり痛手だが,昔のままのスタイルで復活したこと自体は心から喜びたい。

H20/7/27


 平成21年5月末,久しぶりに訪れました。以前は男性専用になっていた霊泉浴室は元通り混浴に,打たせ湯もどちらの浴室からでも行けるようになりました。お湯の調子も以前のようにちょうど良くなり,温めの霊泉に1時間近く浸かりました。相変わらずすばらしいお湯です。

H21/5/31

  
久しぶりの営業をお祝いする数々の花輪。     分析表はいずこへ??? 7/27      相変わらずな内湯浴槽。美しいブルーです。

  
おそらく朽ち果てた階段を補修したもの,目新しい木が新鮮。    相変わらずポコポコわき出す霊泉。    洗面所からドライヤーが無くなりました。