蔦温泉(Tsuta Spa 


施設名 蔦温泉旅館
場 所 青森県十和田市奥瀬字蔦野湯
<泉響の湯>
源泉名 新湯源泉
泉 質 ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉(低張性中性高温泉)
温 度 46.9℃ pH 7.3 溶存成分総計 1,466mg/kg

(Na 281mg, Ca 64mg, SO4 390mg, HCO3 289mg, Cl 144mg)

お湯の様子 無色透明,無味,弱温泉臭+微芒硝臭,足下自噴,熱め,かけ流し
<久安の湯>
源泉名 旧湯源泉
泉 質 ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉(低張性中性高温泉)
温 度 44.6℃ pH 6.95 溶存成分総計 1,264mg/kg

(Na 233mg, Ca 59mg, SO4 340mg, HCO3 239mg, Cl 125mg)

お湯の様子 無色透明,無味,茶色湯花あり,弱芒硝臭,足下自噴,適温,かけ流し
<貸切浴室>
源泉名 家族風呂
泉 質 ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉(低張性中性高温泉)
温 度 44.8℃ pH 7.25 溶存成分総計 1,306mg/kg

(Na 252mg, Ca 58mg, SO4 356mg, HCO3 256mg, Cl 127mg)

お湯の様子 無色透明,無味,弱温泉臭+芒硝臭,足下自噴,適温,かけ流し
料 金 800円 営業時間 10:00〜16:00 久安の湯(10:00〜12:00女性、13:00〜16:00男性)

 奥入瀬渓流から八甲田山方面へ国道103号を北へ向かい約10分。冬は蔦温泉が除雪隊のベースキャンプになる。由緒ある歴史深い温泉旅館で内湯を2つ持っている。八甲田温泉郷の中では一番南に位置するため年中を通して温泉客がやまない。

 奥にある大浴場は男女別で,手前にあるもう一つは時間により男性専用女性専用に変化する。男女別浴室「泉響の湯」は外見とは違い建て直した際にきれいに整備されたもので立派。しかしながら浴槽の底から源泉が注ぐ形式や昔ながらの洗い場を作った点はさすがと感じる。「泉響の湯」も良いのだが,それよりもやはり気持ちよいのは手前にある「久安の湯」である。ここも足下自噴なのだが,木で組まれた浴槽内の底の板の間から時々ぽこっぽこっとあぶくが出てくるのがまたたまらない。泉響の湯よりも浴槽が広くかなりの開放感がある。どっぷりお湯に浸かっていると足の裏やお尻などに熱いお湯がじわじわ上がってくるのが感じられ,浴槽の様々なところから湧出しているのがよくわかる。日中は男性専用だが,夜21:00になると女性タイムが来るので女性の方はぜひ宿泊して堪能してほしい。

H13/9


 大雪の中,蔦温泉に行ってきました。今回は日曜日の夕方,子どもを連れて久安の湯を満喫です。日曜日の夕方という事情と大雪という事情が重なったため何と貸切利用でした。この日の大雪でたくさんの車が駐車場で雪の中に埋まっていたため長湯すると危険というのは承知だったのに,お湯の気持ちよさに負け,結局1時間以上子どもと一緒にお湯を楽しみました。昔はあまり感じなかったのですが,最近蔦温泉のお湯の良さがだんだんわかるようになってきました。ここのお湯は良いですね。無色透明であっさりしたお湯なのに体を包み込むようにやわらかい。湯温も適温。それでいて足下からじわじわ沸いてくる。近くにこんな良いお湯があることをあらためて実感しました。今年は訪れる機会が多くなりそうです。

H19/2/5


久安の湯の様子。木で造られた浴槽がグッド。  ぽこぽこお湯が自噴する映像。泡が大きい。  こちらがカラン代わりの湯だめ。適温です。


こちらが泉響の湯。新しい湯小屋で換気がとても良い。  縁の木材もかなり良い感じに鍛えられている。   湯面から浴室入口を臨む。水面からの目線が気持ち良い。


泉響の湯のカラン代わりになっている湯だめ。こちらは温い。   泉響の湯入口。昔はもっと古びた湯ゴヤだったが・・・。      井上靖著「泉響颯颯」


 ついに念願の蔦温泉宿泊です。近すぎるからこそ泊まる理由が見つからずに今まで泊まったことがなかったのですが,今回は実家の母が遠方から来るというのでそれを招待するという意味合いで宿泊利用です。12月を過ぎると冬期料金になるため西館利用でも12750円で済む。今回はちょっと奮発して西館を利用した。

 宿に着いたのは17時半過ぎでもうあたりは真っ暗だった。西館201号室へ荷物を置き,すぐに久安の湯へと向かった。久安の湯はいつもながら湯気に曇っていて,広い浴槽の床板の底からこんこんと熱いお湯を湛えていた。まずは単独で40分ほどお湯を楽しんだ。部屋で食事ということで部屋に戻るとちょうど部屋食の準備の最中だった。この料理がおいしくボリューム満点で,全部食べきれないほどの量だった。噂には聞いていたが手が込んだ心のこもった料理で,すばらしい味だった。
 何とか夕食を食べきった後,息子と親子鷹で本日2度目の久安の湯へ…。この久安の湯,21時を過ぎると女性専用になるため急いで向かい,21時まであと1時間という残された時間を有効に浸かった。
 そこから先は予約していた久安の湯の隣にある「貸切浴室」へと向かった。こちらは十和田石を使った床に木組みの浴槽,そして当然のことながら足下自噴だ。1時間という時間設定なのでとことん満喫させてもらった。お湯は久安の湯よりもやや温めの適温で,うっすら温泉臭の香る蔦温泉らしい源泉が浴槽からなみなみと溢れていく。トドになるにも広いくらいの洗い場の広さで,浴槽は一度に8〜10人くらい浸かれる広さだ。貸切浴室の割には広めの設定になっている。浴槽の深さは浅めで,深さで比べると久安>泉響>貸切の順になる。3つある足下自噴浴槽のうち,一番お目にかかる機会が無いここは,その値段に見合った本当に贅沢な浴室だった。源泉を大事にしているからこそこれ以上広げられないのだそうで,そのために宿泊者専用(1時間3150円)となっているのだ。1時間を少し超える程度の時間家族で満喫させていただいた貸切浴室は今回の宿泊のメインイベントとなった。

  
  こちらが貸切浴室浴槽。手前の床石が十和田石。   久安や泉響と同様に木組みの浴槽。    湯面から洗い場を眺める。貸切浴室最高!


 深夜久安の湯が女性専用タイムで浸かることができないため,実に2年ぶりに泉響の湯へと向かった。深夜2時ということもあり,当然のごとく貸切だった。換気の良い浴室には湯気が無く,ちょっと肌寒いくらいだ。浸かったりトドになったりしながら1時間半ほど満喫し寝床についた。1日で3つの浴槽全てに浸かることができるなんて本当に幸せな1日だった。

  
  深夜2時半の泉響の湯。湯小屋ごと全部まるごと一人きりです。   静まりかえった浴室。贅沢な空間です。  かけ流しをトド目線で眺める。

 次の日の朝,朝食終了後に再び久安の湯へ向かった。〆はここで!と思い,清掃が終わる時間までロビーで待ち,朝一番の時間で久安の湯へ突入した。相変わらず素晴らしい透明なお湯が美しく,宿泊の最後を飾る30分間をじっくり貸切で満喫した。お湯よし,人よし,そして料理良し。改めて近場にある至宝を見つけたような気がしてうれしくなった。
 今まで★4つだったものが,これで文句なしの★5つに上がったことを付け加えておきます。

H20/12/20祝泊

  
部屋でゆっくりくつろぎます。西館は広々しています。   西館廊下にある大町圭月の碑。   夕食は豪華で多すぎるすばらしい料理でした。

  
朝ご飯は紅鮭に筋子,そして芋が美味でした。   久安の湯が清掃タイムなのでしばらく待つことに…。  〆はやはりこの久安の湯。大好きです。


 通算2度目の宿泊です。今回もお湯,食事,サービスとどれも十分に満喫しました。言葉に書き尽くせないほどの満足感です。やはりここは私にとって心の故郷のような温泉です。また,夕食時と朝食時,蔦温泉名物のタヌキとも出会いました。今回は重複する内容が多いため敢えて詳細レポートを省きますが,3ヶ所ある浴室の全ての温泉分析表だけは最新版(平成16年分析のもの)に更新しておきました。

H22/3/21泊


 湯めぐらんすにて仲間と宿泊しました。今年に入って2度目の宿泊になります。しかも今回は初めて本館に泊まります。最初からワクワクしていました。夕食は西館の料理よりも品目は少ないようでしたが、十分美味しく頂くことができました。
 結局この日も夜遅くまで話し込んでしまい、次の日は寝不足でした。西館でゆっくり寝るのもいいですが、本館の昔ながらの雰囲気を味わいながら宿泊するってのも良いもんですね。

H22/11/6泊


 通算4度目の宿泊、しかも今年に入って3度目の蔦温泉宿泊です。こんな贅沢なことが許されるんでしょうか?と自問自答したくなるのですが、この旅館が好きなのでどうしようもありません。夜20時過ぎにやっと到着し、急いで久安の湯を満喫してきました。ほんの一寸しか味わう時間が無いのですが、やはりあそこのお湯が一番しっくり来ます。なお、今回は蔦温泉旅館でこのレポを更新しています。ここは公衆無線LANの設備が充実しているのでとても便利です。
 ただ、蔦温泉に一つだけ欠点があるとすれば…、夜中に男性が久安の湯に浸かれないことぐらいでしょうか(笑)


到着は夜の20時過ぎ。       男性にとって久安の湯は20時半がラストタイム。     本館の部屋はやはり落ち着きますね。

 追記です。本館1階の35番と36番の部屋を改造して、南部さきおり体験室ができていました。これは、新幹線開業に併せて蔦温泉でも何かできることはないかと考え、県南地区で伝統的に伝わる南部さきおりを体験できるように機織りの機材を設置したのだそうです。利用には別途料金がかかりますので、直接旅館へお問い合わせ下さい。
 それにしても…、いきなり廊下を歩いていたらいつもは閉まっているはずのふすまが無くなっていて、そのかわりに明るくて開放的な部屋の中に見慣れない光景があったので本当にびっくりしました。


こちら35番と36番の部屋。 西館へ向かう廊下沿いです。   さきおりの機材が並びます。隣の部屋にはパソコンで周辺の案内ができるようになっていました。

H22/12/4泊


 35番と36番の部屋が正式に「かだれ庵」という名称となり、伝統工芸を体験できるスペースになりました。料金などがわかったので追記しておきます。

 営業時間 土曜日 12:00〜21:00、 日曜日 9:00〜15:00
 伝統工芸体験コース
      南部裂織  4時間 4000円(テーブルセンターを織ります)
      南部菱刺し 1時間 2000円(コースターを作ります)
      ブナコ   1時間 9450円(巻き板状に加工されたブナで木製の皿を作ります)

 個人的にはブナコが気になりますが…。だれか体験した人がいれば体験談が聴いてみたいで、その際は掲示板に投稿してくださるとありがたいです。(平成25年秋現在、このかだれ庵は営業していません)

H23/2/6


 知人と一緒にせっかくだからということで2ヶ月ぶりに蔦温泉に宿泊しました。今回は初めて別館に通されました。最初は初めて入る別館に心ワクワクだったのですが、別館の階段は予想以上にきつく約70段の階段を上りきったときにさすがに息が切れました。それでも、風情抜群の造りがとても良い感じを醸し出しているのを見てとても感動しました。でも…やはり個人的には蔦温泉は本館が一番落ち着きます。

H23/7/30泊


 西館の食事どころ改修作業を終え、宿泊営業を再開した蔦温泉に行ってきました。日帰り時間が変更になったことも含めて、久安の湯の開始時間が10時になりました。10時ジャストに久安の湯へ直行です。相変わらず素敵なお湯が浴槽の底からこんこんと溢れていました。素晴らしいクオリティは以前と変わらずです。今回久しぶりに行って久安の湯で変わった点が数点ありました(たいした変更では無いのですが(^_^;))
 新緑の季節に訪れたのは本当に久しぶりですが、新緑の蔦温泉は力強さを感じますね。紅葉の時期よりも絶対にお勧めできる絶景が広がります。相変わらず蔦温泉は心の故郷です。

H25/6/24


営業を再開した久安の湯で変更になった点その1(桶の積み方が変わった)   その2(15:30過ぎごろに、宿泊者用のアメニティが登場。) その3(ロング足ふきマット登場)


 西館の3階の客室が、旧館で使われていた木材を活用して古き良き客室として生まれ変わったようです。早速見せていただきました。西館自体は新しい雰囲気なのですが、そこに懐かしさが加わったといった感じでしょうか。あとは、泉響の湯脇にあった楓の間が、日帰り客用の休憩室として生まれ変わったのも見学してきました。こちらは大きなリニューアルで、日帰り入浴後の休憩スペースとしてはとても重宝しそうです。日帰り入浴料が消費税値上げに伴って600円に変わっていました。

H26/4/6

 
3階の客室に使われている「旧館」で利用していた木材。床板に使われているのは旧館の廊下の床板。渋い…。

  
こちらが新しくなった楓の間。こちらはドリンクを飲むスペースもでき、長時間くつろげる休憩室となりました。

 


  本館がリニューアルしてから初めて訪れました。久安の湯も泉響の湯も以前と変わらず素晴らしいお湯をたたえていました。帳場が高級ホテルのように変わり、自分たちの履き物も自分たちでビニール袋に入れていくスタイル(法師温泉で同じ経験あり)に変わりました。一番大きな変化は入浴料が800円に変わったことです。お湯に関しては文句なしで★5つなのですが、庶民が再訪したくなるという観点で考えて★1つダウンです。けれど大好きなお湯には変わりありません。

H27/6/28