****温泉(In The Wild Nature Spa 


施設名 某湯小屋
場 所 青森県東津軽某所
源泉名
泉 質 芒硝泉
温 度 浴槽42℃ pH 溶存成分総計
お湯の様子 無色透明→オレンジ色濁り,金気臭→芒硝臭,薄金気味,適温,かけ流し
料 金 寸志 営業時間

 東津軽郡の別荘地の奥から廃道となった登山道を進み、落ちた吊り橋の手前にある湯小屋。すぐ手前の自噴源泉をパイプで引き湯して湯小屋に注がせている。有志の方々がきれいに管理されているのでとても清潔に保たれている。荒らされる可能性があるのでこのページでは道順などはあえて明記しないこととする。

 扉を開けると木でできた湯小屋の奥に立派な石組みの内湯が広々とそびえている。その手前に脱衣と荷物置き場兼休み用のベンチが1つおいてある。入り口横にはノートがぶら下がっており、その下に寸志入れの料金箱がある。ノートの横には数多くの落書きがあり、それをマジックで消した苦心の跡も見られる。「感謝」という言葉を壁に書き込んだ時点で「荒らし」になるということを利用者は自覚した方が良いかもしれない。これは薬研にある「かっぱの湯」も同様のことが言える。
 さてお湯だが、はられているお湯は石組みの浴槽の底まで透き通って見える透明なお湯で、塩ビパイプから注がせてかけ流している。お湯の色が無色透明に見えたのはその日の利用客が居なかったため湯花が底に全て沈んでいたからで、浴槽に身を沈めると底にたまっていた梅茶湯花がフワフワと浴槽内に漂い始め、あっという間にお湯の色がオレンジ色に変化した。この色は実に鮮やかなオレンジ色である。湯温は42℃と適温ながら、芒硝成分のためと思われる独特のビリビリ感が体に染みこんでくる。湯面からははっきりと芒硝臭も漂っている。湯口から注がれるお湯は無色透明でこちらは金気臭がする。空気に触れ酸化したお湯は徐々に赤茶色に濁り、それが沈んで湯花を形成しているのだろう。すぐ近くを流れる川の音に耳を傾けながら湯小屋の間からこぼれる緑の光の中、ゆっくりと時が過ぎていくのを感じた。実に良い。3つある窓の高さは全て異なり、それぞれにしっかりと蚊帳を張って虫の進入を防いでいる。時折野鳥のさえずりも聞こえてくる。湯から一度上がり、しばし浴槽の傍らでボーッとしていると、だんだん体が冷えてくるのがわかる。さすがは芒硝泉。湯切れが非常に良く、湯上がりさっぱり感がある夏向きのお湯だ。
 1時間近くこのお湯を堪能し、また元来た登山道をゆっくりと登り帰路についた。このお湯を守ってくれている有志の人に感謝しつつ、また来たいと強く思った1湯だった。

H20/6/30


  
扉を開けた先には無色透明で澄んだお湯が張られています。底に梅茶湯花が沈んでいて…あっという間に攪拌され、お湯がオレンジ色に変化します。

  
濁った様子を上野写真と比べてみてください。。   フラッシュ無しで撮った水中写真。美しいです。   こちらお湯に手を10cm沈めた様子。

  
有志の方への感謝を忘れずに。      入り口横にある料金箱に寸志を入れます。    昔はお湯が張られていたであろう露天風呂跡地。