下風呂温泉(Shimofuro Spa) 


施設名 つる屋 さつき荘

 

場 所 青森県風間浦村字下風呂
源泉名 海辺地2号源泉
泉 質 含ホウ酸-食塩硫化水素泉(緊張性低張性高温泉)
温 度 64.0℃   pH 5.8 溶存成分総計 4,831mg/kg

お湯の様子 灰色白濁,黒い湯花あり,硫黄臭,塩味+苦味,かけ流し
料 金 400円 営業時間 要相談(浴室が1つなのでお断りする場合もあります)

 下風呂温泉街,メインストリートの外れにある鄙び系旅館。もともと近所の4軒が同じ源泉を利用していたが,周りの旅館が廃業し残り1軒になったため独自源泉の宿になった。

 昔から三浦屋など3軒に供給されている海辺地源泉を白湯,こちらを黒湯と呼んでいた。大湯源泉と同じように見えるが底に沈む湯花が黒いのが特徴。浴室は2階(というよりもうらのがけの上)にあり,掘っ建て小屋のような造りで,そこに青白い白濁した濃硫黄泉が注がれる。黒いぽつぽつした湯花が浮かんでおり,それが濃くなるとお湯が黒く(灰色に)なる。鉄分が硫化水素により変性し,黒くなるという。旅館の経営者はこのお湯が黒くてイヤだというが,私個人では大好きである。とっぷりとした柔らかめの硫黄泉は肌に心地よく,香りもすばらしい。基本的には混浴で,中から鍵をかけて札を裏返し,次の客はそれを待つという仕組みになっている。結構広めの浴槽で,7〜8人くらいは同時に浸かることができそうな湯船。木で作られた年季の入った浴室は痛みがはげしい。タキロン製の屋根や枠がこわれた窓,パコパコ動く浴槽の縁の木と,鄙び方が半端じゃない。切り盛りする老夫婦の温かさとお湯の良さに癒しを感じることができる名旅館である。

 女将さんが和紙を使った人形作りを特技としており,館内に和紙人形が飾ってあるのも必見である。
 この旅館はぜひ入っておきたい下風呂のお湯の一つで,正直なところ一番おすすめです。宿主の話だと,このお湯は「10日で1ターン」と考えて湯治をすると体に良い,と言っていた。自分はさすがに今の段階で10日湯治することはできないが,いつの日かチャレンジしてみたい。1日だけだとお湯の本当の良さが味わえないと思うので,ぜひ宿泊するなどしてお湯の良さを味わってほしいです。
 ここの宿も,日帰り入浴の際は,宿の人への感謝の思いを忘れずに…。

H17/2/11


 温泉仲間と宿泊で利用しました。1泊2食で7500円。それなのにかなりのボリュームの料理がつきました。さらに,相変わらず黒い硫黄泉がとっぷりと注がれた浴室。若干手直しをして,きれいになっていました。入れ替わり立ち替わり,仲間が硫黄泉の虜になっていく姿を見て,やはりこの旅館のすばらしさを再認識できました。朝ご飯にまでイカの刺身が付くなど,かなり至れり尽くせりです。硫黄泉好きの人は,一度は宿泊で利用しましょう。

H17/4/30 宿泊

  
海辺地2号泉の白い様子。こういう日もあるんです。   浴室はなぜか一度外へ出てからいく。   1つの浴室を貸切利用する。すばらしい浴室。  

  
屋根がタキロン製で,手作りの雰囲気が漂う。   別の日にいったら真っ黒。この色が良いんです。   朝ご飯のお膳。夕ご飯のを撮り忘れました。

  
試行錯誤で付けてみた布袋湯口。       そして新しくできた湯口。宿の若旦那お手製の湯口。     秘蔵映像(さつき荘の露天風呂にお湯を張ってみるチャレンジ)


 もう何度目になるかわからないくらいの再訪です。今回のお湯の色は白系で,うす緑色に見えるお湯でした。下風呂メモリアルブリッジにある足湯のお湯が冬期間ストップになっている分だけ源泉投入量が多くなり,さつき荘に配湯されるお湯の鮮度が上がっているということで,確かにいつもより透明感に溢れている。硫黄臭と湯花は相変わらず健在で,表面にうっすら白い膜がはってある。この日は黒い湯花よりも白い湯花が多く舞っていた。やや熱めのお湯がとても心地よく,1時間以上滞在してしまった。ここの硫黄泉に入ると本当に時が経つのを忘れてしまう。
 自分にとっては2箇所しかないやすらぎの硫黄泉の一つ。

H18/12/9再々×∞訪


 もう3度目になる宿泊利用です。良い宿はどうしても何度も利用したくなるんですね。他の宿も利用したくてたまらないのですが,またまた利用してしまいました。
 今回は第12回「湯めぐらんす」で仲間と一緒に利用しました。入口で発見したのは以前にお渡しした「熊谷温泉タオル」です。こうしてデカデカと飾っていただくとなんだか嬉しくなります。今回も7500円という料金にかかわらず,贅沢に過ごさせていただきました。大変感謝しております。今回の旅では海産物が苦手なメンバーがいたため,無理にお願いしてジンギスカンも用意していただきました。手が込んだ料理に改めて感動させられました。
 この日のお湯は薄灰色。夜,深夜,早朝と合計3度ほど入浴を楽しみました。外気のせいか温めの湯温だったため,そのまま浴槽内で眠ってしまいたい雰囲気でした。

H19/2/10 宿泊


 浴室の改修工事が終わったということで、早速見学に行ってきました。リニューアルと聞いて何か新しくなってしまうのかと不安になっていましたが、見た瞬間にその不安は吹き飛びました。

 母屋から一旦出て浴室へ向かうというアプローチは以前のままです。外へ出てすぐ右側に扉があったのですが、今回は以前脱衣所だったスペースがそのまま渡り廊下のようになっていました。つまり浴室が奥へ移動した形になります。これは、硫化水素系の湯気が、母屋の電気系統を故障させるのを極力防ぐための工夫だそうです。
 以前浴室だったスペースはそのまま脱衣所になっており、階段を上ったやや高い位置に設置されました。全て木造りでできていて、以前の浴室の雰囲気そのままで、木が新しいといった感じです。そして浴室です。こちらは前まで使われていなかった露天風呂スペースをそのまま利用したもので、一段高くなった場所に設置されました。コンクリートや石組みがむき出しになっていた山側の部分は木で覆われ、ウッディ感を高めています。サッシの窓をやめ、木製のまどが設置されていました。こちらは釘を調整して開けたり閉めたりするシステムです。窓の外や浴室の角にある間接照明を使うと、夜は幻想的な空間が生まれます。こんなに素敵な文章を並べていますが、屋根は透明なタキロン材を利用しています。つまり、以前と同じなのです。天井からの灯りで浴室全体が露天風呂のような雰囲気なのです。

 本格的なオープンは10月〜11月頃になります。母屋の改装が終わる頃またレポートしたいと思います。

H24/4/30

  
ここから外へ出ます。以前と同じ一旦外へ出る仕組みです。   この渡り廊下を曲がった先に…。    あれ、まだ渡り廊下が続きます。ここが以前の脱衣所。

  
階段を上がったところにある脱衣スペース。広くなりました。   ウッディ感を前面に出した素敵な造り。1〜2年でもとのようになりそうです。   湯口は塩ビパイプです。

  
ひもで釘をさして開け閉めするタイプです。工夫しています。夏をどう乗り切るかです。    全体的に明るい浴室になりました。秋のオープンが楽しみです。


 4月から改装工事に入り、半年ほど休みリニューアルしたさつき荘に宿泊してきました。リニューアルオープンが10月中旬ということだったので10月の下旬に予約をしていたものを…、それがまだリニューアルが完了できていません(まだオープンしていない状態)でした。それにもかかわらず、以前から予約していたからということで、オープン前にフライング宿泊してきました。

 入り口からまずびっくりします。建物の造り自体は全く変わっていないのですが、モダンな印象を受けます。この日はコンクリートを流し込む工事をしていたらしく、玄関前には生コンクリートを乾燥させている状態でした。エントランスで今まで通り居酒屋か旅館かと2つの入り口にわかれていまて、黒を基調にしながらも昔ながらの扉を使い、モダンながらもしっかり古さを醸し出していました。旅館はいつも通り右側の入り口から階段を上がって2階が宿泊室です。階段、廊下、宿泊室などといった間取りは今までと全く同じですが、2間続きだった部屋が壁を取り払いそれぞれ1部屋になっていました。つまり部屋数が減少した分ゆとりをもって宿泊できるようになったというわけです。2階の廊下の中央付近には天井に明かりとりのためなのか湯気抜きのためなのか、天井高く天窓ができ、真っ暗だった廊下が明るくなりました。そして何よりも大きな変化はトイレでしょう。トイレが完全水洗化になり、 暖房便座つきのトイレになっていました。

  
廊下は明るい雰囲気になりました。天窓の灯り、見えますかね。    外から見た天窓。湯気抜きのような感じですが見えますか?    2間続きだった部屋が1部屋になりました。

  
トイレ前の洗面所。そして奥にトイレが見えます。   トイレは暖房便座付きで広くなりました。男性用も女性用も完全に水洗化され便利になりました。

 浴室自体のレポートは前回のレポートを参考にしてください。湯口が発泡スチロール製の手作り湯口でした。以前もこんな時期がありました。アットホームな感じがします。そして、床板や壁の板がちょうど良い色になっているのが分かるはずです。

  
春先のレポートの写真と見比べてください。色が絶妙な色になっています。   こちらお手製の発泡スチロール湯口。   美味しく頂いた夕食。これに自家製のにぎり寿司付きです。

 

 今回新たにお届けするのは「夜のさつき荘浴室のすばらしさ」です。言葉ではうまく言い表せないですが、とにかく良いです。 これは宿泊しなければ絶対に味わえない独特な世界です。幻想的な光景に思わずうっとりしてしまいました。
 私自身通算4度目の宿泊になるのですが、今回は初めて家族4人で宿泊しました。家族で訪れてみて改めて素晴らしい宿だと実感した次第です。

H24/10/27泊

 
 

奥の白い照明に照らされたさつき荘の湯。幻想的な雰囲気ですね。

実際に見るともっと美しいです。ぜひ宿泊で味わってみてください。

 

 


 まさかまさかの1月下風呂さつき荘泊です。家族の都合で下北まで来て、むつ市に泊まっている2人をよそに、自分たち2人は近いから(?)という理由でさつき荘泊です。2間繋がりになった部屋に通されましたが、広すぎるので小さめの部屋に変更してもらいました。やはりさつき荘は落ち着きますねぇ。これで通算5度目の宿泊です。

H25/1/19泊

  
こちらが最初に通された部屋。和の雰囲気をしっかり出した良い部屋です。  いつのまにか湯口が発泡スチロールになっていました。相変わらず素敵な景色です。


 通算6度目の宿泊です。今月初の温泉とあって心はうきうきでした。さつき荘は大間のマグロ祭りの開催日とも重なったためかけっこう混んでいて、浴室をゆっくり使えるのは早朝と深夜でした。それでも通算3回はじっくりお湯に浸かりに行きました。最近温泉に遠ざかっていたのでかなりパンチがあるお湯に感じられました。MT続きだった自分の温泉ライフに久しぶりにスパイスを振りかけたような感じでしょうか?
 毎度恒例ですが、また湯口が変わっていました。次来るときはどの位置にどんな湯口があるのか、ある意味楽しみです。

H25/10/19泊

  
新しい看板には屋号のつる屋という文字が入りました。   こちらが新湯口。場所が左奥になっていました。  だいぶ年季が入ってきた壁と天井。予定通り、良い味を出しています。


 通算7度目の宿泊です。恒例の湯口の場所は、今回も変化がありました。今回は予想に反してダイレクトパイプです。その周りを木の板が支えるという斬新なものでした。そして、白色の間接照明が暖色系の木箱照明へと変更になっていました。これは、硫化水素のせいで電灯設備がショートしてしまったためだそうです。夜中に白色で照らされるお湯の方がやはり好きなのですが、暖色系の照明で統一されたのもなかなか落ち着きます。他の下風呂温泉の旅館にも泊まりたいと思うのですが、どうしてもここに落ち着いてしまいます。

H26/2/10泊


こちらが新しくなった照明。暗くてわかりにくいかもしれませんが、夜の様子です。  朝になってみるとこんな感じです。    今回の湯口です。初めてのパターンでした。


 何回泊まれば気が済むの?別の所泊まったらどう?とよく言われるのですが…。むつ市で土日に仕事があって、当日の天候が大荒れという予報が出ていたため、急遽金曜日の夜に前泊することにしました。到着は午後21時30分でした。この日はなんとお客が自分一人で全館貸し切りでした。浴室も独り占め状態で、少ない滞在時間だったにもかかわらず3度もお湯に浸かり続けました。次の日硫黄くさい体で仕事に行って、冷たい目で見られそう…と思いましたが、そんなのは取り越し苦労でした!

H27/1/16泊


赤提灯に誘われて…、結局数時間飲み明かしました。    今回は全館独り占めといううれしい状態でした。   良い湯はいつも変わりません。好きだなぁこの風景。


 また泊まってしまいました。今年も家族旅行でむつへ来た際にふらふらと宿泊してしまいました。通算9度目の宿泊です。いつ来てもここは落ち着くんです。今回も居酒屋と部屋と浴室と…。無限ループの1夜でした。

H28/1/23泊


 毎年1回は必ず宿泊するようになってしまったさつき荘に、今年は親戚の喜寿祝いの集まりで宿泊利用です。どんどんいい雰囲気になっていく浴室、そして宿泊階と、さつき荘の歴史を毎年肌で感じています。通算11度目の宿泊となりました。

H29/3/26泊

  


 通算13度目の宿泊となりました。 むつで仕事があるときはちょっとだけ足をのばすと下風呂になっちゃうんです。ほかの旅館に泊まればいいのになぁ・・・っていつも思います。でも、あるていど融通が利くし、突然行っても空いていれば泊まれちゃうのがよかったりもするんです(^^ゞ。

H30/12/14泊


 湯めぐらんすの際に寄り道でさつき荘へ。なんとこの日は久しぶりのさつき荘ディープブラック(友人命名はさつきブラック)を味わうことができました。百聞は一見に如かず!左の写真をごらんください。いつもより明らかに黒いことがわかるでしょうか?次の日に見たときはもう少しマイルドなブラックになっていました。友人たちは大感激だったようです。

H31/1/26