下風呂温泉(Shimofuro Spa) 


施設名 北明館
場 所 青森県風間浦村字下風呂
源泉名 海辺地1号源泉
泉 質 含ホウ酸-食塩硫化水素泉
(緊張性低張性高温泉)
温 度 47.0℃  pH 5.8 溶存成分総計 3,877mg/kg
お湯の様子 白濁,硫黄臭,塩味+甘み+弱苦味,湯量少ないため加温,かけ流し

 下風呂温泉街の下,長谷旅館のすぐ隣にあるひっそりした旅館。下風呂湯巡り手形に参加していないため,かなり目立たない。平成17年の間は湯量が「とある理由」から低下したため営業を止めていて,少ない湯量を補うための措置をとって営業を再開させた。ここも貴重な海源泉,海辺地1号源泉(白湯)を利用している。

 男女別の内湯が1つずつあるが,男湯だったほうを使わず,片方の浴室を利用して少ない湯量を補っている。その1つの浴室を貸切利用する形となる。浴室に向かう通路は長谷旅館と同様に下へ下るアプローチ。細くてきしむ階段を下るとすぐに浴室がある。脱衣所を抜けると木の板張り洗い場が広がり,その奥に白いポリバスを埋め込んでいる浴槽が1つある。奥からパイプを通って注がれる源泉はほとんど止まってしまっていて,3分間のうち,約30秒ほどしか湯が出て来ない。普通にかけ流していると湯が冷めてしまうので,加温用の高温パイプを右の浴槽隅に這わせており,そこを熱湯循環させることによって熱交換する仕組みにしている。源泉を熱して加温するのではなくこういう形式をとったところがうれしい配慮である。お湯は湯口で無色透明だったものが浴槽内で白濁し,まろやかな硫黄臭を発している。さすが海辺地源泉。塩味を呈し,ほのかに甘みがある。それに苦味が加わった感じで複雑な味である。海辺地1号源泉を利用している3軒の旅館のうち一番狭い浴槽であり,源泉の良さが伝わってくる。これにしっかり源泉が届くようになると間違いなく地区最強の白湯ができあがると思われる。源泉問題を早く解決してもっとすばらしい湯になることを待ち望むところだ。
 雰囲気と海辺地1号源泉の味わいを堪能するならこの旅館でしょう。ここの宿も,日帰り入浴の際は,宿の人への感謝の思いを忘れずに・・・。

H18/1/14 


  
板張りの床に白いポリバス。雰囲気最高。          時々注がれる源泉。すぐに出なくなる。      こちらがお湯が止まっている状態。けっこう間が長い。   

 
少ない湯量を補うために加温する熱湯循環装置。     浴室へのアプローチを下から見た図。雰囲気抜群