板留温泉(Itadome Spa)
施設名 旧西十和田ユースホステル
素泊温泉 森のあかり場 所 青森県黒石市板留 源泉名 板留3号源泉(代替泉) 泉 質 ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉
(低張性中性高温泉)温 度 63.5℃ pH 7.21 溶存成分総計 1,929mg/kg (Na 254mg, Ca 290mg, SO4 941mg, Cl 204mg) お湯の様子 無色透明,甘め芒硝臭,無味,かけ流し,適温 料 金 日帰り設定無し
※→交渉次第500円営業時間 −
国道102号沿いに新しく㈱ツガルサイコーさんがオープンさせた素泊専用の宿泊施設。コーヒーや焼きそばを楽しむ軽食コーナーも併設してある。ここはもともと1980年代まで西十和田ユースホステルという宿泊施設があったところで、休業してから約30年近く手をつけていなかった施設だったという。(国道102号板留トンネル手前を通過するたびに、りんご畑の奥に見えていた円形の建物は絶対湯小屋だ!と確信し続けてもう10年以上になるが、やはり温泉施設だったのですねぇ。)それをていねいにリフォームし、1泊3000円で素泊まりできる宿泊施設として2014年10月10日にスタートした。浴室が小さいこととまだそこまで日帰り入浴のことを深く考えていないということで、オープン時点では日帰り入浴は受け付けていない。ただし、軽食コーナーでコーヒーなどを注文し、店員さんにお願いしてみると入浴が可能になるかもしれない。宿泊客が利用していない時間帯などを考慮して訪れ、ぜひ交渉してみてほしい。
円形の建物の2階部分が軽食コーナー。その入り口をとりまくように下に下る階段があり、右手が女湯。左手が男湯だ。脱衣所の造りも扇形になっている。湯治はずいぶんハイカラな建物だったのだろうなと感じられる。浴室にはいると小さな2人サイズのタイル浴槽が1つぽつんとあり、そこに蛇口湯口からお湯が静かに注がれかけ流されている。浴室全体にふわっと甘い芒硝系の香りが充満している。天井が低く、においがよくこもっていて素晴らしい。お湯は無色透明でうっすら塩味が感じられる板留の共同源泉だ。宿の方から「好きなように温度調整してください。」と言われていたので、お言葉に甘えて温めだった最初のお湯からどんどん熱くし、43℃程度のお湯の温度で1時間ほどゆったりお湯に浸からせてもらった。板留の丘の上にあるため、風通りが良く、開いた窓の向こうには木々のさえずり(葉っぱのこすれる音やそよぐ音)が心地よく聞こえてくる。上の階で営業している軽食コーナーからほんの少しだけジャズの音も聞こえてくる。ゆったりと時間が流れている中で過ごすっていうのは本当に気持ちが良いものだ。
湯上がりはさらりとした浴感でサッと汗が引いた。冬はもう少し熱めが良いだろうが秋の真昼はこのぐらいがちょうど良い。風呂上がりに素泊まりの部屋を見学させてもらい、飲み物をいただいてさらにホッと一息つくことができた。ここは本当に落ち着きます。来月黒石出張が偶然あるのでもしかするとついつい泊まってしまうかもしれない。この素敵な復活を遂げた温泉施設が自分自身の記念すべき北東北1000湯という節目となりました。そういえば通算1000湯も黒石の山奥だったような気がします。黒石はもう第2の故郷と言えるかもしれませんね。
H26/10/19
扇形の脱衣所。不思議な形ですがこれも外観をみると納得の形。 2人サイズのタイル浴槽。底はコンクリートでした。 蛇口から注がせるお湯。香りが最高です。
狭いので3人で入るにはちょっとつらいかも。 こちら、ついでに見せていただいた女湯。男湯とは左右対称です。 入り口で出迎えるモニュメント
宿泊棟の廊下。旧ユース時代のものをそのまま大切に使っています。 2段だったベッドを1段にして4人部屋にしています。 こちら軽食コーナー入り口。