稲垣温泉(Inagaki Spa 


施設名 稲垣温泉ホテル
場 所 青森県つがる市稲垣字豊川
源泉名 稲垣温泉3号泉
泉 質 ナトリウム-塩化物泉
温 度 46.3℃ pH 7.9 溶存成分総計 4,486mg/kg
(Na 1504mg, Cl 2308mg, Br 7.3mg, CO3 19.2mg)
お湯の様子 無色透明、塩味、うっすら温泉臭、適温、かけ流し
料 金 400円 営業時間 10:00〜20:30

 つがる市旧稲垣村の中心にある和風温泉旅館。遠くから見える農協のビルを目指すとその隣にある。ウォータースライダーがあったらしいプールは現在営業していない。ひっそりした佇まいだがしっかり営業していて、地元の人たちの公衆浴場代わりに利用されている。この日は大浴場が貸切で利用できた。

 入り口から入ってすぐ右側にサウナと水風呂がある。友人によるとこの水風呂は津軽標準の井戸水風呂らしいのだ。まだ水が溜まりきっていないようなので蛇口を全開にしてまずは温泉浴槽のほうを楽しませてもらった。L字型に曲がった主浴槽は太い竹筒からお湯を注がせている。竹筒がある場所は以前段々に波打たせてお湯を大量に注がせていた頃の名残を残している。もしかして以前は某大規模ホテルのように循環装置も併設していたのかもしれない。そんな思いをはせながら早速お湯に浸かってみた。熱すぎず温すぎず、それでいてやわらかめのお湯がとても心地良い。この日の気温が熱かったため40度程度のお湯は本当に体に優しく気持ち良いのだ。口に含むと塩味が感じられるお湯で、ほんわりと温泉臭も香っている。節電のためなのか浴室内の照明が暗く、お湯の色が茶褐色っぽく見えてしまうが、桶に掬ってよく見てみると無色透明なお湯だ。このぐらいの湯温だからといってゆっくり浸かっていると確実に汗だくになってしまう。…そうだ、水風呂があったじゃないか。そう思って水風呂のある1段高い舞台スペースに目をやると、友人は既に1人サイズの水風呂に浸かって幸せそうな表情を浮かべている。そしてグッドサインを出している。恐る恐る足を入れてみると…、確かに冷たい水風呂なのだが水道水のようなキンキンに冷えた水風呂ではない。水温は24度程度だろうか。ゆっくりと体を沈めていくとその水温に慣れ、段々平気になってくる。気持ち良い!これは夏にジャストフィットではないか!この水風呂と主浴槽を行ったり来たりしていると、いつまでもこのお湯に浸かっていられそうな気分になる。
 気を取り直し、有名な庭園露天風呂に行ってみた。こちらは岩組みの立派な風呂で、木組みの屋根まである。すばらしい造りだ。浴槽は浅めで、普通に入っていると肩が湯面から出てしまう。真夏ということもあり、当然のことながらアブたちがブンブン飛び回っていた。うぅん、別のシーズンなら…と思ってパスさせてもらった。
 それにしてもこんな良い温泉旅館が公衆浴場のように使われているなんて、なんて贅沢なんだ稲垣地区!と思ってますます津軽地区が羨ましくなった。

H23/8/20 


  
L字に折れ曲がったタイル浴槽。見た目茶褐色っぽく見えるが透明。   竹筒湯口が強烈な印象を植え付ける。    しっかりとかけ流しになっている。美しいです。

  
   庭園風露天風呂。アブングル攻撃さえなければ完ぺきな夏。    どう見ても別源泉のやや冷たい水風呂。これが気持ち良い。   こちらは藻が生えたプール。現在は利用されていない。