布屋温泉(Nunoya Spa 


施設名 ホテルサンルート五所川原
場 所 青森県五所川原市布屋町
源泉名 布屋温泉
泉 質 ナトリウム-塩化物泉
温 度 58.5℃ pH 7.6 溶存成分総計 10,500mg/kg
(Na 4000mg, Cl 6280mg, HCO3 256mg, Mg 49mg, Fe(1)1.9mg)
お湯の様子 薄笹濁り透明,強塩味,消毒臭,かけ流し
料 金 390円 営業時間 6:00〜24:00

 五所川原市の中心部,国道339号旧道沿いにあるビジネスホテル。3階に温泉浴場があり,地域住民の温泉銭湯としての役割も果たしている。今回は家族旅行の宿泊で1室チャージ10250円で利用した。部屋はとても清潔でビジホとして標準的なサイズのもの。ちなみに女性宿泊客には好みの浴衣を選ぶサービスも無料でついている。

 3階にある温泉浴場はこぢんまりした広さで,脱衣所も狭めで,洗い場も狭め。当然浴槽も狭めだ。しかしながら扉を開けたそのこぢんまりしたスペースには一種独特の雰囲気が漂っていた。そう五所川原名物「虫送りと火祭り」だ。浴槽の端にちょこんとモニュメントが置かれており,そのモニュメントからお湯が注がれている。つまり,モニュメント=湯口だ。その湯口が「虫送りと火祭り」なのである。え?五所川原は立ちネプタじゃないの?と思うかもしれないが,昔から五所川原を知っている人にとっては「虫送りと火祭り」が昔ながらの豊年祭なのだ。この湯口,実に精巧に作られており見ているとうっとりしてしまう。湯口から注がれた源泉は加水されずそのまま浴槽内に注がれ,ジャグジーで波打たされ,そしてかけ流されている。うっすら鶯色に濁った強烈に塩辛いお湯からは消毒臭がするが,循環されずそのままかけ流されているのが特徴だ。浴後に猛烈に汗が出るのはやはり源泉をそのまま利用している証しだろう。
 たくさんの優良温泉銭湯がある中でこの布屋温泉は値段やお湯的にちょっと霞んでしまうかもしれない。しかし中心街に以前あった滝之湯浴場が廃業したため,布屋町,田町方面の住人にとっては今やとても重要な役割を果たしている。立派な佇まいのビジホなのでついつい遠慮してしまいそうになるだろうが,気にせずフロントに向かってみてほしい。すると,フロントのすぐ横に津軽でよく見かける自動券売機があるのできっと一安心することになるだろう。

H20/8/30宿泊



小さい浴室。扉の向こうは意外にも狭い大浴場。   3人サイズの浴槽。奥がジャグジーブクブク。     ポイントはこの虫送り湯口。珍しいご当地湯口です。


朝一番で撮影。湯気っていたのであまり見えない。    こちら贅沢なかけ流し。消毒臭さえ無ければ…。    麦茶が無料でサービス。