鰺ヶ沢温泉(Ajigasawa Spa 


施設名 ホテル山海荘
場 所 青森県鰺ヶ沢町舞戸字上富田
源泉名 鰺ヶ沢温泉
泉 質 ナトリウム-塩化物 強塩泉
温 度 55.1℃ pH 7.5 溶存成分総計 31,646mg/kg
(Na 8850mg, Ca 2565mg, Cl 18660mg, Br 25mg)
お湯の様子 無色透明、強塩味、潮臭+薬臭、熱め、かけ流し
料 金 通常日帰り不可 営業時間 要相談

 鰺ヶ沢町の県道3号から中村川を渡ったところにある古いホテル。水軍の宿、グランメール山海荘と経営が一緒で、もとはというとこちらが本家本元のホテル。現在はビジネス旅館として1泊朝食付き5600円という設定で一応宿泊客を受け入れているが、主に団体などで利用されることが多いので通常だと近くにある水軍の宿の方の宿泊を勧められる。日帰り入浴はよほどじゃない限り受け付けておらず、今回はお客さんに影響が出ない時間ということで従業員の方の特別な配慮で入浴させていただいた。ちなみに2010年秋〜冬にかけては、映画わさおの撮影スタッフ貸切のため一般の方の宿泊は受け付けていない。

 ホテルフロントのすぐ目の前に殿方浴室入り口がある。昔ながらの温泉ホテルの雰囲気がある。小さい脱衣所からガラス戸を通して中の様子が見えた。青いタイル浴槽にかけ流されていく透明なお湯…。居ても立っても居られません。がらりと扉を開けると熱気がムワッと脱衣所に入り込んできた。浴室の上半分がスチームサウナのように熱気が篭もっていたためで、これは小さめの浴室に熱い源泉が100%注がれかけ流されているため窓を開けていてもどうしても熱気が篭もってしまうのだ。それにしても良い香りだ。浴室に入ってみると浴室全体にふんわりと薬系の潮臭が香っているのがよくわかる。お湯は熱めの43℃で、上の方はそれより熱めの44℃ほどあろうか。かけ湯をしてすぐさまお湯を味わってみた。自分の体が沈んでいく分だけザザーっとお湯が溢れていくのが見える。熱めのお湯が体にビリビリとさし込むような浴感がありとても心地良い。アゴまでとっぷり浸かると、湯面から潮臭が香ってくる。まさに海水を熱くしたかのようなお湯だ。湯口でお湯を口に含んでみると…、ゲゲッ!強烈に苦く塩辛い。無色透明なお湯だったのでついつい油断してお湯を口に含んだら返り討ちにあったような感じだ。宿泊客専用となっているため源泉がとても新鮮で、底の青いタイルまで透き通って見える。浴槽は奥の方が一段深くなっており、2本の塩ビパイプからお湯を注がせているため、どこの場所に行ってもまんべんなく熱いのが特徴だ。今まで塩化物強塩泉にたくさん浸かって感じたこととして「鉄分が多く含まれているため金気臭」がしたり、「茶褐色に濁って」いたりするお湯がほとんどだったがここは違いました。透き通るようなクリアーなお湯で、金気臭がせず、それでいて苦しょっぱい塩化物強塩泉なのです。これは大変気に入りました。ほんの一寸だけのつもりだったのに…、思わずついついお湯に浸かり続けてしまいました。

H22/9/19 


  
小さめのシンプルな浴槽が一つ。段差があり、奥が深めになっている。  湯口は2ヶ所。どちらも熱々の源泉です。    かけ流しの美しい様子。うっとりします。